2003年11月04日
先ず「経営戦略」を考える時に、「経営戦術や経営上の戦闘」と分けて、考えて見たいと思います。
前回のこのコラムで、経営戦略とは、経営者自身の「経営理念」に基づく、自社の「未来像」を実現するために、儲かる「事業構造」をどのように作成するか、これが経営戦略である、とお話しいたしました。つまり経営戦略とは、儲かる事業構造を効率的、効果的に達成する全社的な方針(やり方、方法)であると思います。したがって、この全社的な方針とか、やり方を「経営計画書」等を通じて明確にして行く必要があると思います。
これにひきかえ、「経営戦術」とは、経営戦略(全社的な方針)を受けて、各部門・各拠点の実戦の為の具体的な仕組みや方法ではないかと思います。この戦術も「経営計画書」等に具体的な仕組みや方法を明確にして行く必要があると思います。
次に「経営上の戦闘」ですが、具体的には、「商品・技術・サービス等を社員を通じて、開発・製造・販売をする為の実戦的な行動」ではないかと思います。その為には、社員に対する、教育・訓練が重要ではないかと思います。
以上、戦略・戦術・戦闘の違いについて述べました。いずれも経営上は、重要なことですが、「戦術のミスは、戦略でカバーできるが、戦略のミスは、戦術では、カバーできない」と言われます。戦略すなわち「経営戦略」が、経営にとって最も重要であることの現れと思われます。
次回は、「経営戦略」の策定方法についてお話ししたいと思います。
加藤 繁
税理士法人 森田経営
代表社員
昭和40年2月23日生
主な資格:税理士、行政書士
※ 現在、市役所、公民館、商工会議所等で経営・簿記・税金等の講師としても活躍中