2012年02月09日
今年もそろそろ個人の確定申告の時期がきました。個人の所得税の確定申告は、前年の1月1日から12月31日までの1年間の所得を計算して、原則として翌年の3月15日までに税務署に申告することになっています。その為、今私は毎日数件の個人事業主の決算書をチェックしています。決算書をチェックしながら感じたことをお話ししたいと思います。
2008年の9月に発生したリーマンショックが日本の経済に大打撃を与えたことは、皆さんご承知のことと思います。2008年の北京オリンピックの頃までは、日本は好景気で人手不足の状況でした。それ以降、超円高に推移して現在に至っております。
今決算の内容をチェックする際、2009年~2011年までの3年間を比較しています。(税務署が税務調査をする場合、必ず過去3年間の売上等の各科目を比較します。そして変化の多い事業所ほど調査に入る可能性は高くなります。)そうしますと、2009年は、前年に比べ売上は3割から5割減少し、極端に悪い年でしたが、2010年は回復して、2008年の8割がた回復したと思います。
ところで昨年2011年は東日本大震災、タイの大洪水や超円高等の悪条件に関わらず、前年に比べさらに(製造業を中心にして)景気は回復していると思います。従って決算書の3年比較では、当社のお客さんの6割以上は売上等右肩上がりになっています。しかし仕事量はあるものの工賃単価は安く、上がる見込みもありません。その様な状況です。
今、製造業も建設業もさらにサービス業等あらゆる業種の中小企業は、、独自性を発揮し、営業にもっともっと力を入れる時ではなかろうかと思っています。
加藤 繁
税理士法人 森田経営
代表社員
昭和40年2月23日生
主な資格:税理士、行政書士
※ 現在、市役所、公民館、商工会議所等で経営・簿記・税金等の講師としても活躍中