2010年09月10日
最近、友人から「チベットから嫁に来た私の物語」というタイトルの本を戴きました。本の著者はチベット人のバイマーヤンジンという40歳ぐらいの歌手の女性でした。
その本には現在のチベット人と日本人の生活様式の違いや価値観の違いが書かれており、いろいろ考えさせられました。
チベットは平均の標高4200メートル(富士山より高い)で、冬はマイナス20度になるようです。現在も小学校の入学率は農業地域では60%、遊牧民は40%程度。4500メートルを超える地域の男性の平均寿命は46歳と言われています。また、遊牧地域には電気も通じず、町でも9時以降は使用禁止になるそうです。子供たちは家事を手伝うことが仕事のようです。
その様な所から約15年前著者のバイマーヤンジンさんは日本へお嫁に来ました。日本に来て驚いたことがたくさんあったようです。まず洗濯ですが、チベットでは洗濯機は無く、川まで行って洗濯板で洗います。また炊飯器も無く、お風呂を沸かすのも大変ですが、日本では、蛇口をひねればお湯が出ます。しかし、ヤンジンさんが日本の子供たちに「幸せですか」と聞くと「べつにぃ」と返事が返ってくるようで、蹴飛ばしてやろうかと思うそうです。
今、バイマーヤンジンさんは歌手の傍ら学校等で講演活動をして、チベットに学校を造る運動をしています。既に9つの小学校と1つの中学校を開校したそうです。
日本人の中には、今の物の豊かさは当然で、夢を持たない大人や子供が多くなったと、この本を通じてあらためて感じました。
加藤 繁
税理士法人 森田経営
代表社員
昭和40年2月23日生
主な資格:税理士、行政書士
※ 現在、市役所、公民館、商工会議所等で経営・簿記・税金等の講師としても活躍中