2006年06月06日

吉川武男のバランス・スコアカード

 今回は、横浜国立大学経営学部教授であり、エジンバラ大学客員教授でもある吉川武男教授のバランス・スコアカードについてお話したいと思います。
 バランス・スコアカードは、1992年キャプランとノートンの二人の論文により初めてこの世(米国にて)に紹介されました。吉川教授は、キャプランやノートン氏から直接教えを受け日本に紹介した、バランス・スコアカードの日本での第一人者です。私は、バランス・スコアカードに興味を持ち、2度ほど吉川教授にお会いし、バランス・スコアカードについて直接教えていただきました。

 バランス・スコアカードとは何か、について吉川教授は次のように述べています。「バランス・スコアカードとは、企業経営や行政におけるナビゲータの役割を果たし、総力戦で企業や行政を成功に導く戦略経営時代の戦略志向のナビゲーション経営システムである。」と。すなわち、バランス・スコアカードに基づく企業経営や行政は、「勘と度胸」や「がんばろう」に代表される「精神論的経営」ではなく、ビジョンと戦略を確実に実現する戦略マップを描き、この戦略マップに基づく戦略志向の「ナビゲーション経営」であると述べています。「バランス・スコアカードは、企業経営や行政の将来をしっかり見据えて、ビジョンと戦略を明確に掲げ、掲げたビジョンと戦略を絵に描いた餅にしないよう組織の末端まで浸透させ、企業や行政のトップから従業員一人ひとりに至るまで、組織全体のチーム・ワークと結束力を強化し、自分たちの夢であり目標であるビジョンと戦略の実現に向けて、果敢に挑戦させる、戦略経営時代の革新的マネジメント・システムである。」と吉川教授は述べています。

 バランス・スコアカードは、ビジョンと戦略を中心として、次の表のように4つの視点で考えています。(一つの例)

     →       (1)財務的視点        ←
    ↓           ↑             ↓
(2)顧客の視点 ← ビジョンと戦略 → (3)業務プロセスの視点
    ↑           ↓             ↑
     →     (4)人材と変革の視点      ←

※(1)財務的に成功するために、ステークホルダーに対してどう行動すべきか
※(2)ビジョンと戦略を達成するために、どう行動すべきか
※(3)株主と顧客を満足させるために、どのような業務プロセスに秀でるべきか
※(4)ビジョンと戦略を達成するために、どのように人材育成と変革能力を強化すべきか




 加藤 繁 
税理士法人 森田経営
代表社員

昭和40年2月23日生
主な資格:税理士、行政書士

※ 現在、市役所、公民館、商工会議所等で経営・簿記・税金等の講師としても活躍中

加藤 繁
税理士法人 森田経営
代表社員

昭和40年2月23日生
主な資格:税理士、行政書士

※ 現在、市役所、公民館、商工会議所等で経営・簿記・税金等の講師としても活躍中


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