2004年09月08日
今回は経営の三要素である、「人」「物」「金」のうち「金」について、お話したいと思います。
3.金
経営者は、片手に「ロマン」、片手に「そろばん」が必要であると前に述べました。今では、「そろばん」ではなく、「電卓」かもしれません。その「そろばん」にあたるところが、ここで言う「金」すなわちお金であり、経営で言う経理・財務であるわけです。
経営戦略を策定する場合に、最も簡単に言えば、如何にして、売上を最大限に伸ばして、経費を最小限に抑えるかと言うことです。そうすれば利益が出てくる訳ですが、一番経営上大事なことは、資金繰りに困らないことです。米国の会社では、年間に如何にしてキャッシュ(現金預金)を多く残したか、多く残したと言うより如何にしてキャッシュを多く稼ぐか、多く稼いだ会社ほど、良い会社であると言われています。所謂キャッシュフロー経営が重要視されているのです。また単に一口に利益と言っても、次の5種類の利益が有りますので良く理解しておいて下さい。一般には、経常利益を会社の利益と言う場合が多いです。
1…売上総利益(粗利益・限界利益)=(売上高)-(仕入・材料・外注<変動費>)
2…営業利益=(売上総利益)-(販売費及び一般管理費)
3…経常利益=(営業利益)+(営業外収益-営業外費用)
4…税引前当期利益=(経常利益)+(特別利益-特別損失)
5…税引後当期利益=(税引前当期利益)-(法人税等充当額)
加藤 繁
税理士法人 森田経営
代表社員
昭和40年2月23日生
主な資格:税理士、行政書士
※ 現在、市役所、公民館、商工会議所等で経営・簿記・税金等の講師としても活躍中